| この記事のポイント
- mineo・日本通信・Rakuten Unlimitを比較
- 「ドコモ回線以外が良い」→ mineo
- 「楽天回線使えない」or「通信量が24GB以下」→ 日本通信
- 「楽天回線使える」and「通信料が24GBを超える」→ Rakuten Unlimit
| 驚愕の「Rakuten Unlimit Ⅵ」
2020年12月3日に、ドコモが新プラン「ahamo」を発表。
20GB2980円というこの破格のプランは、硬直的な通信業界においてまさに革命的なものでした。
その後、au・SoftBankもこれに追従し、奇しくも「20GB」「2980円」「5分通話無料」というプランを3大キャリアが揃って提示することになりました。
これに黙っていなかったのが、第4のキャリアとしてのポジションを狙う楽天。
1月29日のプレスカンファレンスにて、「Rakuten Unlimit Ⅵ」を発表しました。
その料金体系がこの通り。
20GBまでなら1980円というまさかのプランで、3大キャリアを1000円上回る安さを提示してきたのでした。第4のキャリアとなることを狙う、楽天の強い意気込みが感じられます。
| 追従するMVNO
同じ使い方ならば、3大キャリアよりも1000円も安くなる楽天のプランに心を惹かれる人も多いでしょう。
一方、これまでに馴染みのない「楽天回線」は不安だ…そう感じる方もまた少なくないかと思います。
楽天は安いけど不安だ、という方が頼りにするのは、格安simを提供するMVNOの通信会社ということになります。
UQモバイルやワイモバイル、OCNモバイルといった、3大キャリアの電波を借りて提供している会社ですね。
もちろんこれらMVNOも、通信料値下げの波に黙ってはいません。
3大キャリアの電波を借りているMVNOは、通信品質に難があったり、時間帯によってはかなり低速での通信を強いられる等のデメリットを、「安い」という一点でカバーしている会社です。
安さで負けるわけにはいかないMVNO各社は、様々な新プランの発表を相次いで行いました。
| 最安クラスの「mineo」「日本通信」のプラン
そんなMVNO各社の新プランの中から、最安クラスと考えられる「mineo」「日本通信」を取り上げ、楽天と比較してみましょう。
当然利用可能ギガ数によって料金は違う訳ですが、3大キャリアの新プランが「20GB」であることから、「20GB」の新プランに絞っています。
比較結果は以下の通りです。
20GBまでは1980円という点では横並びとなった3社ですが、細かい所で違いもあります。各社のプランについてそれぞれ簡単に見てみましょう。
mineo
mineoは、ドコモ・au・SoftBankの全回線から選択できるのは強みです。特に、SoftBankの回線が使えるのは良いですね。
コスパを求める消費者は、xiaomiやhuaweiといった海外メーカーのスマホを購入の選択肢に入れることがありますが、その際ソフトバンク回線で無いと使えない機種が本当に多い。そうしたユーザーにとっては、垂涎のSoftBank回線を使えるプランと言えるでしょう。
一方、デメリットとしてはパケットの追加が100MBで150円と、日本通信の6倍の単価になっていること。気軽にギガの追加をすることは難しいかもしれません。
日本通信
日本通信のプランも、料金自体はmineoと変わりありません。
回線がドコモに限られていますが、SoftBank回線にこだわりがある場合以外はほとんど問題にならないでしょう。
パケットの追加が、1GBで250円程度で可能だという点も、良心的ですね。
Rakuten Unlimit
楽天のプランもまた、20GBまでならば1980円という値付け。
mineo・日本通信との違いは、以下の通りです。
- 回線が楽天回線（au回線をパートナー回線として使用できるが、月5GBまで）
- 20GBを超えると即2980円
- 専用アプリを使えば、通話は完全無料
- 月額料金以外のコストが無し
回線が楽天回線だけである点は明確にデメリットです。まだまだ日本全国をカバーしているとは言い難い状況ですから、居住エリアによっては問答無用で選択肢から外れるでしょう。
都会以外の対応エリアはまだまだ少ない現状。
専用アプリを使えば通話が無料である点、月額料金以外のコストが無い点は、非常に良心的と言えます。
mineo・日本通信は、初期手数料・転出手数料で6000円かかってしまいます。月額料金ほぼ3か月分に値する額が、手数料として徴収されることに抵抗を感じる人にとって、楽天のプランは魅力的です。
20GBを超えた際に、問答無用で2980円に額が上がってしまうことも、人によって受け取り方が変わるでしょう。
24GB程度までであれば、日本通信のプランに軍配が上がります。
しかし、それ以上を使うヘビーユーザーならば、通信量無制限の楽天のプランは、安心感を与えてくれるものとなるでしょう。
さて、それでは一体どのプランを選択するのが良いのでしょうか。
| 結論：どれが合うかは人による。それぞれのプランに合う人/合わない人
上記3プランは、どのプランもとても魅力的です。3大キャリアであることにこだわりが無く、安さを求める私のような消費者には刺さるものがあるでしょう。
とはいえ、それぞれの強み/弱みがありますから、全員のとっての最適解というのは存在しないと言えそうです。
mineoに合う人
mineoに合うのは「ドコモ回線以外を使いたい人」に限られるでしょう。どのキャリアの電波も使えるのはmineo最大のメリットです。
使いたいスマホが、SoftBankの電波にしかきちんと対応していない方などは、mineoは外せないですね。
ただ、ギガの追加が高額です。電波にこだわりが無い場合には、あえてmineoを選ぶ明確なメリットはありません。
日本通信に合う人
日本通信に合うのは「楽天回線をメインで使用できるエリアに居住していない」or「月の使用量が20GB前後で収まる」人となりますね。
楽天回線は、対応エリアが限られています。地方に住んでいる方の場合、楽天回線に対応しているエリアとそうでないエリアがまばらで、無理に楽天回線を使おうとすれば、ストレスが生じるでしょう。
そうした方の場合は、安定のドコモ回線が使える日本通信がお勧めです。
また、楽天回線に対応しているエリアに住んでいる場合でも、月の使用量がそれ程多くない（24GB以下）場合には、日本通信がお勧めです。
1GB250円でギガの追加が可能ですから、20GBを超えれば問答無用で2980円になってしまう楽天回線よりも、「24GB未満」であればお得になります。
Rakuten Unlimitに合う人
Rakuten Unlimitに合うのは「楽天回線をメインで使用できるエリアに居住している」かつ「月の使用量が24GBを超えがち」な方になります。
そもそも楽天回線をメインで使えないのなら、このプランにする意義があまりありません（キャンペーンで1年無料ですが、利便性とトレードオフになってしまいます）
メインで使用できるエリアに居住していたとしても、20GB程度で使用量が収まる方であれば、あえて楽天を選ぶ必要はないでしょう。
月3GBまでであれば自動で月980円に減額になるというメリットはありますが、動画視聴が生活に根差している現代で、3GBまで……と自ら制限をかけて回線を利用することに限界を感じる方が多いかと思います（ポケットwifiを常用している方を除く）。20GB程度で済む方であれば、mineo・日本通信と料金が変わらないので、あえて対応エリアの狭い楽天回線を選択する必要はないことになります。
必然的に、Rakuten Unlimitが合うのは、楽天回線を使用できるエリアに居住していて、かつ月の使用量が24GB以上となりそうな方ということになります。
外でも動画をバンバン視聴する方や、自宅のwifiや回線を解約して、スマホのテザリングで家の全ての通信を賄いたいと思っている方等は、その対象に入ってくるでしょう。
| バンビなら：Rakuten Unlimit
私は、Rakuten Unlimitにしています。今回の3社のプランを検討した上でも、やはり楽天のプランが私には最も適していると考えています。
東京都23区内在住の私は、自宅及び職場が楽天回線に対応しています。
楽天回線が使えないのは、通勤時の地下鉄内及び近所のスーパーの地下のみです。
毎日外でも動画を視聴してしまいますし、私のスマホに関しては自宅のwifi環境を使用していないので、月の使用量が大体80GB位になってしまっているため、mineoや日本通信のプランではそのニーズに応えられません。
ということで、現時点では私の環境なら、Rakuten Unlimitが最適です。
mineoや日本通信のプランは、基本的には自宅にネット回線があり、スマホの契約に含まれるギガは外出時に使用することを想定したプランとなっているかと思います。
自宅にしっかりネット回線が引かれている方にとっては、mineo・日本通信のプランは、回線の安定性も高く、より適したものになるのではないでしょうか。
ご自身の環境に合ったプランを選んでみてくださいね。